こんにちは、税理士の山下です。
公益法人は、事業計画書・収支予算書等の提出期限が近づき、
事業規模の大きい法人様は、忙しい時期かと思います。
さて、このブログタイトル。
仰々しいですが、本のタイトルです。
斜め読みしました。
専門書ではありません。
NHKクローズアップ現代を書籍化したものです。
宮脇書店のレシートにも、分野は「文学」となってました。
タイトルは公益法人が「深い闇」って感じですが、
内容的には立法府・行政機関が責められるべき内容ばかりかと思います。
面白かったのは、 「一般法人の2000年問題」。
移行期間中、私も一般法人移行のお客様には、
「移行期間が100年とか200年のところもあって、認可されてますよ」
って言ってたんですけど、
移行完了が平成2420年3月31日の法人が,
あるそうです。
(法人名は、この本に記載されています。)
西暦なら分かるんですけどね。(それでも400年ですが)
平成ですよ、平成。 平成2420年なんですよ。
天皇陛下、どんだけ長生きやねんって話なんですよ。
メーテルと一緒に999に乗ったんかっちゅう話なんですよ。
驚きです。
更に、1000年以上の移行期間で認可されてる一般法人が、
全国で、少なくとも6法人あるそうです。
一方で、やや悪意を感じさせる記載もあります。
「あえて一般法人を選んだ理由
これを、どう捉えたらいいのだろう。
長年にわたって、様々な優遇措置を受けていた公益法人の多くが、
実は公益性がなかったのだと自ら認めたということなのか。」
とか、
「そもそも、一般法人のような領域は改革で残してはいけなかった。
よく分からない中途半端な法人制度ではないか。
役所は、いろんな人にお伺いを立てるなかで、妥協点として
一般法人をつくったのだろうが・・・(以下、省略)」
(上記は、北海道大学宮脇教授のコメント)
とか。
これって、公益法人の問題ではなく、
上記に書いたような、立法・行政の問題なんですよね。
公益法人は、それに振り回されているんです。
また、クローズアップ現代放送内容に対する、
公益法人協会のコメントや考え等も、記載されています。
この本の中に記載されているような疑わしい法人を、
行政がキチンと管理・指導・処分できるようになることを期待しつつ、
また、公益性の高い優良な公益法人が、
現在の厳しすぎる規制により、運営が困難になり消滅する前に、
制度が改善されることとを、切に望みます。
おしまい。