経済・金融: 2014年2月アーカイブ

 

こんにちは、税理士山下です。

先週も書きましたが、某銀行の某支店に行った時のことを、

追加で記録しておきます。

 

現在、その銀行さんと経営改善支援の案件を持っているのですが、

その手続き上のことを、いろいろと相談しました。

 

その中で支援先が、単純に貸借対照表上ではなく、

実質的に、どのくらいの債務超過であると考えているか質問しました。

 

その答えは、なかなか厳しいものでした。

「例えば棚卸資産なら、月商の〇〇ヶ月分以上は、

 バッサリを切りますね。」

 

 

まあ、これは経営改善計画とか再生計画での評価方法ではなく、

銀行の資産査定、つまり自己査定での話をしていたんだと思います。

 

経営改善計画や再生計画では当然、時価評価や処分可能価格で

評価されるべきであり、月商〇〇ヶ月分などと乱暴なことはできません。

 

しかし銀行が自己査定を行う際には、

財務DDなどが出来るわけではないので、一定の基準を設けるしかありません。

この場合、過大な在庫は不良資産or架空計上として扱うと言ってる訳です。

 

企業が経営不振になると、

債務超過になって銀行から借り入れが出来なくなることを恐れ、

いろいろな会計上の操作を行うことが有り得ます。

 

例えば、この本では以下のような初期の兆候を紹介しています。

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・売上高の低下傾向

・不良債権の発生

・過大な在庫

・粉飾決算

・3年実質赤字

 

これらが認められたら、「要注意事態」であるとしています。

では「不良債権」や「過大な在庫」をどうやって判断するかですが、

売上から「だいたい〇〇回転くらいのはず」という一定の基準で、

適正な在庫や売上債権の額を判断しているのでしょう。

 

だから、企業側がなんとか債務超過を表面上は回避しても、

銀行は自己査定で評価し直したうえで、格付けをしてるんですね。

 

まあ、頭では分かっていることでしたが、

現役の銀行員の口から直接言われると、

なかなか厳しいな・・・、というのが率直な感想でしたね。

 

 

 

                                 おしまい。

 

 

 

 

 

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