こんにちは、税理士の山下です。
昨日、郵送されてきた税理士会の会報を見て、
ちょっとした衝撃を受けました。
同期の「業務廃止」です。
同期と言っても、登録年度が同じという意味で、
年齢層はかなり広いです。
税務署OBの先生方は、もともと高齢です。
しかしながら、廃業したのは年下の同期です。
40歳前後ではないかと思います。
その若さで廃業・・・。
私もたまに、「独立しないんですか?」と聞かれます。
そのたびに「最近は独立も厳しいですからね・・・。」と答えます。
正しく、その実例が身近で起こってしましました。
同期といっても、親しい訳では全くありません。
懇親会で一度、話をしたことがあるだけです。
ただ、その時の印象が強く今でも覚えています。
その当時、彼はまだ30代前半だったはずです。
「その若さで独立開業なんて凄いですね。羨ましいですよ。」と言うと、
「いや、僕も岩村先生の事務所にいたら独立なんてしませんよ。
前の事務所じゃ給料が安くて生活できないし、
税理士登録の費用なんかも全然出してくれないし・・・。
生活のため、しかたなく独立したんですよ・・・。
岩村先生の事務所で税理士登録できるなんて、
そっちの方が羨ましいですよ・・・。」との返答。
(岩村所長のことも、ある程度評判をしっているようでした。)
これ、一般的には真逆です。
実際に独立した周りの先生方は、
「独立しろよ。収入なんて、どうにでもなる。
不安なのは最初だけ。
独立した方が、ぜったい儲かるぞ!」
って言います。
そして(あくまで)一般論としては、実際にそうだと思います。
だから同期の言葉は、常識的に考えれば「謙遜」です。
税理士としての「王道」は、やはり「独立」ですから。
(私の場合、「王道」に興味が薄く「自分にとって面白い仕事」を重視しています。
だから「普通の税理士」があまり参入しない分野への挑戦を生きがいにしてます)
ただ、この同期。
どうしても、その発言が「謙遜」と思えず「本音」と感じました。
とても真面目そうで、
とても大人しそうで、
とても気が弱そうで、
とても「私にそっくり」と思ったからです。
税理士の年収は、人によって大きく差があります。
実は四分の一程度が、「年収300万円未満」とも言われます。
とても真面目そうで、
とても大人しそうで、
とても気が弱そうで、
とても「私にそっくり」な同期。
確かに「経営者」「自営業者」の匂いが、全くしませんでした。
だから一度しか会っていないのですが、なぜか心に残り心配していました。
途中で名簿から名前が消えたのは何故なんだろうか・・・。
そして再度、登録しなおして、なのに廃業しなくてはならなかったのは何故だろうか・・・。
もしかしたら、税理士よりもっと良い仕事に出会ったのかもしれません。
だったら良いのですが。
でも、あの勝間和代さんでも公認会計士業で廃業届けを提出したのは、
「公認会計士資格がなくても、問題ないから」ではなく、
「研修を受けなかったので懲戒処分を受けた」ことが原因ですからね・・・。
事実は、分かりません。
全部、私の想像であり、独り言に過ぎません。
でも、他人事ではない。
その「想像」が、自分の身にも起こるかもしれない。
危機感をもって、精進したいと思います。
追記:そろそろ、新年会ネタを書きたいと思います!
おしまい。