こんにちは、税理士の山下です。
今月も早や下旬。にもかかわらず、今月初のエントリ。
サボりすぎですね。反省です。
認定支援機関向けの研修が、いろいろと行われています。
今月初めには基礎編、
今後も「実践力向上編」「個別分野コース」の開催が予定されています。
ただ勉強だけしても仕方ないです。
実際に、制度を利用しないといけません。
と言うわけで、事務所にやってきた金融機関の方に尋ねてみました。
単なるリスケではなく、「資本性借入金」についてです。
そのやり取りの前に、「資本性借入金」ついて。
平成23年11月22日、金融庁は『資本性借入金の積極的活用について』
と題し、資本性借入金・DDSなどの活用を唱えています。
その中で「周知等」に関して、次のような記載があります。
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「資本性借入金」の積極的な活用を促進するため、以下のとおり、
今般の措置の周知徹底を図ることとする。
①金融機関に対しては、
・金融関係団体を通じて、周知徹底を図るとともに、
積極的な活用を要請。
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こんなことを金融庁は言ってるんですよ。
認定機関向けの研修でも、もちろん取り上げられています。
そのことを大前提として、以下のようなやり取りがありました。
山下「資本性借入金って、実際にはどうなんですか?」
渉外「・・・?」
山下「資本性借入金に借り換えすると、銀行も貸引が必要なくなって、
新規融資も可能とか言うじゃないですか?でも実際のところ、どうなんですか?」
渉外「・・・?」
「お前はカオムラサキラングールか!」
と密かに心の中で突っ込んでたんですが、さらなる衝撃がやってきました。
渉外 「資本性借入金って何ですか?」
ちなみに、この方はどう見ても新人ではありません。
「中堅」「ベテラン」に属するはずです。
いやはや。
金融庁の「周知徹底」「積極的な活用の要請」が単なるお題目なのか、
あるいは金融機関が金融庁の言うことなんか馬耳東風なのか。
「地元(香川)の金融機関名+資本性借入金」でググってみると、
香川銀行が平成24年度中に1件、「取り組んだ」ようです。
取り組みだから、実際に実行されたのかどうかよく分かりませんが、
わざわざ公表しているくらいだから、実行してるのでしょうかね。
でも年間で1件。
「積極的な活用」「周知徹底」からは程遠いようです。
他の地元金融機関では、ググっても分かりませんでした。
今回の「認定支援機関」の制度。
かなりのお金(税金)が投入されています。
その中で紹介されている制度であり、
また以前から金融庁が「積極的な活用」「周知徹底」を呼びかけているものです。
これで良いのか?
はなはだ空しい気持ちになった出来事でした。
おしまい。