銀行への提出書類-前篇

|

 

こんにちは、二見事務所の山下です。

今回は、数か月前にあった銀行がらみのお話をひとつ・・・。

 

ある日、お客様(法人)の経理担当者から電話。

「◎◎銀行が、決算の資料で漏れてるものがあるので、

至急提出して欲しいって連絡がありました。」とのこと。

 

その銀行から渡された依頼資料の一覧をみると、次のようなものでした。

●個別注記表

●別表1

●税務署の受付印・電子申告受信通知

●別表4

●別表5(1)

●別表5(2)

●別表11

●別表16

●その他の別表

●法人事業概況説明書・会社事業概況書

●固定資産減価償却内訳明細書

 

「なんじゃ、こりゃ!」が、素直な感想。

私は、お客様から「銀行に提出しなければならない資料はなんですか?」

と聞かれたら、

「最低限、決算書と内訳書だけで良いです。」と答えてます。

併せて、「要求があれば、別表1、4、5、16なら提出してもOKです」と言ってます。

まあ、個別注記表も全然構いません。

 

でも上の一覧、「その他の別表」とか何?

減価償却の明細も、別表16とは別に出せだと?

いえ、こちらから融資をお願いしていて、

本店に案件をあげる工夫を色々とするためとかなら、良いんですよ。

でも、この銀行に新規融資の依頼など全くしていない。

そして、この銀行はメインバンクでなければサブバンクですらない

 

ふざけんなよっ!って感じで、社長に速攻でTEL。

「『どうして必要なのか理解不能なものが含まれている。

なぜ必要なのか理由を知りたいと顧問税理士が言っている。』と連絡してください。」

と依頼。

 

で、担当者の回答は次のようなものでした。

「報道等でご存知かと思いますが、当行の融資先である××社の破綻の関係で、

本店から全融資先に資料提出を依頼するように指示があるものですから・・・。

何卒、ご協力をお願いします。」

 

う~ん、納得できるような、できないような。

与信判断を誤ったのは、本人(銀行)の責任。

それを無関係な融資先に対して、理由にされてもな~。

 

でも、担当者のつらい立場も分からんでもない。

と言うわけで、社長には「まあ、提出してあげてもいいですよ」と連絡。

 

しかしながら、納得してるわけではありません。

というのも、

テメェんとこの与信取引は、割引だけじゃね~か!

と言う理由があります。

 

それに、もうひとつ。

提出漏れとか適当なこと抜かしてんじゃね~よ!

テメェんとこの、勝手な都合じゃね~か!

後出しジャンケンで腰を低くしても、遅ェんだよ!

 

メインバンクとかサブバンクに提出するのであれば、まだ納得できるのですが・・・。

自分の都合の良いことだけ言ってくるのは、立腹ものですね。

 

皆さんも、銀行が資料を要求してきたらナンでもカンでも言いなりになる必要はありません。

力関係にも当然よりますが、疑問に思ったら理由を聞くぐらいは当然の権利です。

上手に交渉できるよう、普段から理論武装しておきましょう。

 

 

                                         おしまい

 

 

 

このブログ記事について

このページは、STAFFが2012年1月 5日 18:30に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「当事務所の移行認可第2弾(認定・認可通算第4号)」です。

次のブログ記事は「銀行への提出書類-後編」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。